蚊よりも強い虫に刺されて赤く腫れた、かきむしってしまった——そんなときに使われるのがムヒアルファEXです。アンテドラッグ型のステロイドPVA(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)に、かゆみ止めのジフェンヒドラミンを組み合わせた指定第2類医薬品。
ステロイドを含むぶん効果が期待できる一方、使ってはいけない部位や連用期間の上限が決まっています。成分と正しい使い方を薬剤師の視点で整理します。
- PVA 0.15g(100g中)配合。患部で働いた後に分解されるアンテドラッグ型
- ジフェンヒドラミン塩酸塩1gがかゆみをすばやく抑える
- クロタミトン・l-メントール・dl-カンフルも配合
- 水痘・みずむし・化膿した患部には使用しない
- 顔面の広範囲はNG/連用は顔2週間・その他4週間以内が目安
ムヒアルファEXの基本情報
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「アンテドラッグ型ステロイド」とは
ステロイド外用薬というと身構える方もいますが、本剤に配合されているPVAはアンテドラッグ型と呼ばれるタイプです。患部で炎症を抑えたあと、体内に吸収されると速やかに分解される設計で、全身への影響が出にくいとされています。
とはいえ医薬品である以上、使う部位と期間の制限は守る必要があります。とくに顔面の広範囲への使用は避けること、顔で2週間・その他の部位で4週間を超えて連用しないことが添付文書で定められています。
虫さされに強いといわれる理由
ムヒアルファEXは、ダニ・ノミ・毛虫・ムカデ・クラゲなど刺されると強く腫れる虫を想定した処方になっています。炎症を抑えるステロイドに加え、かゆみをブロックする抗ヒスタミン成分(ジフェンヒドラミン)、かゆみ感覚をやわらげるクロタミトン、清涼感のメントール・カンフルを組み合わせているためです。
蚊に刺された程度の軽いかゆみであれば、ステロイドを含まないタイプでも十分なことが多く、必要に応じて使い分けるのが賢い選択です。
- 虫に刺されて赤く腫れた
- かゆみが強くてかきむしってしまう
- 湿疹やかぶれが局所的に出ている
- 市販のかゆみ止めで物足りなかった
- 水痘(水ぼうそう)、みずむし・たむし等、化膿している患部
- 顔面への広範囲の使用
- 長期連用(顔2週間・その他4週間以内が目安)
- 5〜6日使っても改善しないときは中止して相談
上手に使うコツ
たっぷり塗るより、患部に薄くのばすのが基本です。かき壊した部分に刺激を与えないよう、やさしく塗布してください。
刺された直後は流水や保冷剤で冷やすとかゆみと腫れがやわらぎます。塗り薬と併せて行うと快適です。
かき壊してジュクジュクしている、膿をもっている場合、本剤は使用できません。化膿をともなう患部には、抗菌成分を配合した外用薬(テラ・コートリル軟膏aなど)が選択肢になります。判断に迷うときは薬剤師にご相談ください。
患部が広範囲に広がる、強い腫れや熱感・痛みをともなう、発熱がある、水ぶくれができた、5〜6日使っても改善しない——こうした場合は市販薬で様子を見ず皮膚科を受診してください。ハチやムカデに刺されて息苦しさやめまいが出た場合は、すぐに医療機関へ。
よくある質問
A. 小児に使用させる場合は保護者の指導監督のもとで使用してください。年齢や部位によって適した製品が異なるため、乳幼児に使う場合は薬剤師にご相談ください。
A. 顔面への広範囲の使用は避けることとされています。目の周りや粘膜にも使えません。顔のかゆみが続く場合は皮膚科の受診をおすすめします。
A. ムヒSはステロイドを含まない第3類医薬品で、軽いかゆみ向けです。ムヒアルファEXはステロイド(PVA)を含む指定第2類医薬品で、腫れをともなう虫さされや湿疹に向きます。
まとめ
ムヒアルファEXは、アンテドラッグ型ステロイドPVAと抗ヒスタミン成分を組み合わせた虫さされ・かゆみ用の外用薬です。腫れをともなうかゆみに向く一方、水痘・みずむし・化膿部位には使えず、顔の広範囲や長期連用も避ける必要があります。軽いかゆみならステロイドなしのタイプも選択肢です。