かゆみ止めの塗り薬は、「ステロイドが入っているか」「抗菌成分が入っているか」で選ぶ薬が変わります。腫れをともなう虫さされ、乾燥によるかゆみ、かき壊して化膿した患部——症状によって適した薬は別物です。薬剤師監修で、代表的な市販の塗り薬をタイプ別に比較しました。気になる薬は「解説を見る」から詳しい解説へ。
かゆみ・湿疹によく使われる市販の塗り薬
| 薬名 | タイプ | こんな症状に | 効き目 | かゆみへの速さ | 使いやすさ | 詳しく |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ムヒアルファEX | ステロイド | 刺されて赤く腫れた虫さされ・湿疹 | 解説を見る | |||
| ムヒHD | ステロイド | 乾燥してカサカサかゆい大人の肌 | 解説を見る | |||
| テラ・コートリル軟膏a | ステロイド+抗菌 | かき壊して化膿した患部・とびひ | 解説を見る | |||
| ムヒS | ステロイドなし | 蚊に刺された程度の軽いかゆみ・あせも | 解説を見る |
まず「腫れているか」で分かれます。刺された跡が赤く盛り上がる・強く腫れるなら、炎症を抑えるステロイド配合タイプ。蚊に刺された程度の軽いかゆみやあせもなら、ステロイドなしのタイプで十分なことが多いです。
次に「化膿しているか」。かき壊してジュクジュクしている、膿をもっているという場合、多くのかゆみ止めは「化膿している患部には使用しない」とされています。ここで選ぶのが抗菌成分を配合したタイプです。
最後に「乾燥がベースかどうか」。季節的に体がカサカサしてかゆい場合は、肌の修復を助ける成分を含むタイプが向きます。塗り薬だけに頼らず、保湿と入浴習慣の見直しを合わせるのが近道です。
ステロイドを含む塗り薬は、水痘(水ぼうそう)・みずむし・たむし等には使用できません。真菌(カビ)や一部のウイルスによる症状は、ステロイドでかえって悪化することがあるためです。また顔面への広範囲の使用は避け、長期連用(顔2週間・その他4週間以内が目安)をしないことも共通しています。
成分タイプを知る
炎症そのものを抑えるタイプ。腫れや赤みをともなうかゆみに向きます。市販薬で使われるPVA(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)は、患部で働いたあと分解されるアンテドラッグ型で、全身への影響が出にくい設計です。
かゆみの信号を伝えるヒスタミンをブロックする成分。かゆみそのものを早く抑えたいときに役立ちます。多くのかゆみ止めに配合されています。
細菌の増殖を抑える成分。かき壊して化膿した患部やとびひなど、細菌がからむ症状に対応します。ステロイド単独の薬が使えない場面で選択肢になります。
抗ヒスタミン成分や抗炎症成分(グリチルレチン酸など)でかゆみを抑えます。軽度の症状や、ステロイドを避けたい場面に向きます。
患部が急速に広がる、発熱をともなう、強い痛み・腫れがある、水ぶくれや膿が広がる、5〜6日使っても改善しない——こうした場合は皮膚科を受診してください。円形に広がる発疹や足の指の間のふやけは、みずむし(真菌)の可能性があり、ステロイドで悪化することがあります。ハチやムカデに刺されて息苦しさ・めまいが出た場合は、すぐに医療機関へ。
よくある質問
A. 市販のかゆみ止めに使われるPVAなどはアンテドラッグ型で、患部で働いたあと分解される設計です。使用部位(顔面の広範囲は避ける)と期間(顔2週間・その他4週間以内が目安)を守れば、必要以上に恐れる薬ではありません。
A. 化膿している患部には、多くのかゆみ止めが使えません。抗菌成分を配合した外用薬が選択肢になります。範囲が広い場合や発熱があるときは受診してください。
A. いけません。みずむし・たむしは真菌(カビ)が原因で、ステロイドを塗ると悪化することがあります。専用の抗真菌薬を使い、判断に迷う場合は皮膚科へ。
A. 製品によって対象年齢や使用上の注意が異なります。小児に使用させる場合は保護者の指導監督のもとで使用し、乳幼児に使う場合は薬剤師にご相談ください。
どれが合うか迷ったら、かんたんな質問で絞り込めます。