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麦門冬湯と五虎湯の違い|咳の漢方はどっちを選ぶ?

咳に使われる代表的な漢方が麦門冬湯五虎湯です。どちらも咳の薬ですが、向いている咳のタイプは正反対といってよいほど違います。

コンコンと乾いた咳、のどのイガイガには麦門冬湯。ゴホゴホと激しく、痰がからんで熱っぽいなら五虎湯——この違いを生薬の働きから整理します。

結論:どちらを選ぶ?

乾いた咳・のどの乾燥
麦門冬湯
  • のどをうるおして乾いた咳を鎮める
  • 痰が切れにくい・出にくいときにも
  • かぜのあとの長引く咳に使われる
  • 第2類医薬品/1日3回、食前または食間

麦門冬湯 の解説

激しい咳・熱感
五虎湯
  • 石膏が余分な熱を冷ます
  • 麻黄・杏仁が激しい咳を抑える
  • 痰がからむ咳、気管支炎にも
  • 第2類医薬品/1日3回、食前または食間

五虎湯 の解説

比較表

麦門冬湯 五虎湯
分類 第2類医薬品 第2類医薬品
向く咳 乾いた咳、のどのイガイガ、痰が切れにくい 激しく出る咳、熱感をともなう咳
主な生薬 麦門冬・半夏など 石膏・麻黄・杏仁など
考え方 乾燥した気道をうるおす こもった熱を冷まし咳を鎮める
のみ方 1日3回、食前または食間 1日3回、食前または食間
麻黄 含まない 含む(動悸・血圧上昇に注意)
向く場面 かぜのあとに長引く咳、話すと出る咳 かぜの盛り、痰がからむ強い咳

咳の「乾き」と「熱」で選び分ける

漢方では、咳を「乾いているか」「熱がこもっているか」で捉えます。麦門冬湯は、気道が乾いてコンコンと出る咳、のどのイガイガ、痰が切れにくいタイプに向く処方。かぜのあとに咳だけが長引く場面でよく用いられます。

五虎湯は、石膏が肺や気管支の余分な熱を冷まし、麻黄と杏仁が激しい咳を鎮める組み立て。痰がからんで苦しい、熱っぽさをともなうといった急性期の咳に向きます。

麻黄を含むかどうかが実用上の分かれ目

五虎湯には麻黄(エフェドリン類)が含まれます。動悸・不眠・血圧上昇・排尿トラブルの原因になることがあり、心臓病や高血圧、甲状腺機能の異常がある方、高齢の方は使用前に相談が必要です。

麦門冬湯は麻黄を含まないため、その点では選びやすい処方といえます。ただしどちらも甘草を含むため、他の漢方やかぜ薬との併用では甘草の重複(むくみ・血圧上昇)に注意してください。

シーン別の使い分け

コンコンと乾いた咳、話すと咳き込む
麦門冬湯。
痰がからんで激しく咳き込む、熱っぽい
五虎湯。
高血圧や心臓病がある
麻黄を含む五虎湯は要相談。麦門冬湯が選びやすい場合があります。
痰を出しやすくしたいだけ
漢方ではなく去痰薬(ストナ去痰カプセルなど)も選択肢です。
甘草・麻黄の重複に注意

漢方どうし、あるいは漢方とかぜ薬を重ねて飲むと、甘草や麻黄が重複しやすくなります。むくみ・血圧上昇(偽アルドステロン症)や動悸につながることがあるため、複数の薬を使う場合は薬剤師にご相談ください。

受診の目安

咳が2〜3週間以上続く、高熱をともなう、息苦しさや胸の痛みがある、血の混じった痰が出る場合は、ぜんそくや感染症など別の原因が隠れていることがあります。市販薬で様子を見ずに呼吸器内科などを受診してください。

よくある質問

Q. 麦門冬湯と五虎湯はどう使い分けますか?
A. 咳の性質で選びます。乾いた咳・のどのイガイガなら麦門冬湯、痰がからむ激しい咳や熱感をともなうなら五虎湯が向きます。
Q. 一緒に飲んでもいいですか?
A. 併用は避けてください。どちらも甘草を含み、成分が重複します。症状に合うほうを選んで使ってください。
Q. 西洋薬の咳止めと併用できますか?
A. 成分が重なる場合があるため、自己判断での併用は避けてください。購入時に飲んでいる薬を薬剤師に伝えてご相談ください。

まとめ

麦門冬湯と五虎湯は、同じ咳の漢方でも向くタイプが逆です。乾いた咳・のどの乾燥には麦門冬湯痰がからむ激しい咳や熱感には五虎湯。五虎湯は麻黄を含むため、持病のある方や高齢の方は使用前の相談が必要です。

麦門冬湯 の解説五虎湯 の解説
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薬剤師監修 / 本ページは情報提供であり診断ではありません。使用前に添付文書を確認し、持病・服用中の薬がある方は薬剤師にご相談ください。免責事項
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