胃の調子が悪いとき、家にある胃薬を両方飲んでよいのか迷う方は少なくありません。ガスター10と太田胃散は、重ねて飲む薬ではありません。効き方がまったく違い、片方がもう片方の邪魔をすることがあるためです。選び分けの基準を整理します。
ガスター10はほかの胃腸薬(制酸剤や総合胃腸薬)と重ねないことになっています。太田胃散には制酸成分が含まれるため、この「重ねない相手」に当てはまります。胸やけ・胃酸が上がる感じならガスター10、食べすぎ飲みすぎのもたれなら太田胃散と、症状で選んでください。
- 2つを同時に飲まない。どちらか1つを選ぶ
- ガスター10は胃酸の分泌そのものを抑えるH2ブロッカー(第1類医薬品)
- 太田胃散は制酸成分と健胃生薬を組み合わせた胃薬
- 制酸成分はほかの薬の吸収に影響することがある
- 時間をずらした自己判断の併用も避ける
なぜ重ねないほうがよいのか
制酸成分は胃の中の酸性度を変えます。薬の溶け方や吸収が変わることがあるため、胃薬同士を重ねるのは避けるのが原則です。
2つ同時に飲むと、効いたのか効かなかったのか、どちらが合っていたのかが判断できません。次に同じ症状が出たときの選択にもつながりません。
ガスター10は3日間服用しても症状がよくならなければ中止、2週間を超えて続けないことになっています。重ねて飲んで無理に抑えるより、合う薬を1つ選ぶほうが安全です。
症状で選び分ける
どちらを選ぶかは、いま何がいちばんつらいかで決まります。
| つらい症状 | 向いているのは | 理由 |
|---|---|---|
| 胸やけ、胃が焼ける感じ | ガスター10 | 胃酸の分泌そのものを抑える |
| 酸っぱいものが上がってくる | ガスター10 | 同上 |
| 食べすぎ・飲みすぎの重さ | 太田胃散 | 健胃生薬と制酸成分で胃のはたらきを助ける |
| 食欲がない、みぞおちの膨満感 | 太田胃散 | 同上 |
| 両方あってはっきりしない | まず1つに絞る | つらいほうを基準に選び、変化を見る |
※ ガスター10は15歳以上80歳未満が対象の第1類医薬品で、購入時に薬剤師の確認が必要です。
それぞれの特徴
ファモチジン10mgを配合したH2ブロッカーです。胃酸の分泌そのものを抑えます。1回1錠・1日2回まで、症状が出たときに使う薬で、毎日予防的に飲むものではありません。
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2つの違いをさらに詳しく比べたい方はガスター10と太田胃散の違いをご覧ください。
- ガスター10は3日間服用しても症状がよくならなければ中止してください
- ガスター10は2週間を超えて続けて服用しないでください
- 症状が変わったときは、重ねるのではなく薬を替えて様子をみてください
- ほかに常用している薬がある方は、飲む前に薬剤師にご相談ください
- 就寝前の食事、脂っこい食事、飲酒、喫煙は胃酸の分泌や逆流を増やします
- 吐いたものに血が混じる、コールタールのような黒い便が出る
- 体重が減ってきた、食べ物がつかえる感じがする
- 2週間を超えて症状が続く、または何度も繰り返す
- 背中まで抜けるような強い痛み
- 市販薬を使っても改善しない
よくある質問
おすすめしません。ガスター10は「ほかの胃腸薬と重ねない」ことになっており、太田胃散には制酸成分が含まれます。症状に合うほうを1つ選んでください。
自己判断での時間差の併用も避けてください。効果の判定ができなくなり、続けて飲む理由もはっきりしなくなります。どうしても必要なときは薬剤師にご相談ください。
つらいほうを基準に選びます。胃酸が上がる感じや焼けるような胸やけが中心ならガスター10、食べすぎ飲みすぎの重さや食欲不振が中心なら太田胃散です。
替えること自体は可能ですが、同じ日に重ねないでください。ガスター10は3日間服用しても改善しない場合は中止する薬です。
制酸成分は胃の中の酸性度を変えるため、ほかの薬の溶け方や吸収に影響することがあります。また成分が重複して副作用が出やすくなります。
まとめ
- ガスター10と太田胃散は一緒に飲まない
- ガスター10はほかの胃腸薬と重ねない決まりがあり、太田胃散は制酸成分を含む
- 胸やけ・胃酸が上がる感じならガスター10、もたれ・食欲不振なら太田胃散
- 時間差での自己判断の併用も避ける
- 2週間を超える症状、黒い便、体重減少は受診
ほかの組み合わせについては市販薬の併用で重ねてはいけない組み合わせ、胃腸薬全体の選び方は胃腸の市販薬の選び方でまとめています。飲みすぎた翌日の対処は二日酔いに効く市販薬の選び方もご覧ください。
本記事は市販薬の成分と特徴をもとにした一般的な情報です。症状の感じ方や適する薬には個人差があります。持病のある方、ほかの薬を使用中の方、妊娠中・授乳中の方は、薬剤師・登録販売者にご相談ください。