生理痛でドラッグストアに行くと、イブとカロナールのどちらを選ぶべきか迷います。この2つは痛みの抑え方がまったく違う薬です。この記事では生理痛が起こる仕組みから、どちらが噛み合うかを整理します。
生理痛はプロスタグランジンという物質が子宮を収縮させることで起こります。イブA錠のイブプロフェンはこの物質が作られるのを抑えるため、仕組みの上で噛み合います。一方カロナールAのアセトアミノフェンは胃にやさしい代わりに、この抑える力がほとんどありません。胃が弱い方や妊娠の可能性がある方はカロナールAが選択肢になります。
- 生理痛はプロスタグランジンによる子宮の収縮で起こる
- イブプロフェンはその産生を抑えるため、生理痛の仕組みに噛み合う
- アセトアミノフェンは胃にやさしいが、抗炎症の力はほとんどない
- 痛くなる前・痛み始めに飲むほうが、我慢してから飲むより効きやすい
イブA錠とカロナールAは何が違うのか
生理痛という観点で、2つの薬を並べます。
| イブA錠 | カロナールA | |
|---|---|---|
| 有効成分 | イブプロフェン 150mg(1回2錠中) | アセトアミノフェン 300mg(1錠中) |
| 成分の系統 | NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬) | アセトアミノフェン |
| 生理痛の仕組みへの働き | プロスタグランジンの産生を抑える | ほとんど抑えない |
| そのほかの成分 | アリルイソプロピルアセチル尿素60mg(鎮静)、無水カフェイン80mg | なし(単一成分) |
| 眠気 | 含まれる(鎮静成分) | 含まれない |
| 胃への負担 | 空腹時は避ける必要がある | 比較的少ない |
| 用法(成人) | 1回2錠、1日3回まで(間隔4時間以上) | 1回1錠、1日3回まで(間隔4時間以上) |
※ 妊娠中・妊娠の可能性がある方、胃・十二指腸潰瘍のある方、ぜんそくを起こしたことがある方は、自己判断でNSAIDsを選ばず薬剤師・登録販売者にご相談ください。
なぜ生理痛ではイブが噛み合いやすいのか
生理のとき、子宮内膜からプロスタグランジンという物質が作られ、子宮を収縮させて経血を押し出します。この収縮が強すぎると痛みとして感じられます。生理痛は「炎症由来の痛み」に近い性質を持っています。
イブプロフェンなどのNSAIDsは、プロスタグランジンが作られる過程そのものを抑えます。痛みの原因に近いところで働くため、生理痛では体感が出やすくなります。イブA錠にはさらに鎮静成分が加えられています。
アセトアミノフェンは主に脳に働いて痛みの感じ方をやわらげる成分で、炎症を抑える力はほとんどありません。そのぶん胃への負担が少なく、NSAIDsが使えない方の選択肢になります。生理痛では物足りなく感じることがある、というのが実際のところです。
どちらを選ぶか
仕組みで選ぶならイブA錠、体の事情で選ぶならカロナールAです。

イブプロフェン150mg(1回量)に加え、痛みを感じにくくする鎮静成分と無水カフェインを配合。生理痛の仕組みに直接働く組み合わせです。眠くなる成分を含むため、服用後の運転は避けてください。空腹時は避けて服用します。

アセトアミノフェン300mgの単一成分。眠くなる成分を含まず、胃への負担も比較的少ないのが特徴です。妊娠の可能性がある方や、ぜんそく・胃潰瘍の既往でNSAIDsが使いにくい方の選択肢になります。
- 痛みが強くなってから飲むより、痛み始めに飲むほうが効きやすくなります
- 空腹時を避けて、水またはぬるま湯で服用してください
- 痛み止めを2種類重ねないでください。かぜ薬にも解熱鎮痛成分が入っています
- 毎月のように鎮痛薬が必要、量が増えてきたという場合は、婦人科で相談してください
- 体を温める、締めつけない服装にするなど、薬以外の工夫も併用してください
- 痛みで動けない、嘔吐を伴う
- 鎮痛薬を飲んでもまったく効かない
- 経血量が急に増えた、レバー状の塊が多い
- 生理以外のときにも下腹部痛がある
- 痛みが年々強くなっている
- 市販薬を毎月飲み続けている
よくある質問
いけません。どちらも解熱鎮痛薬なので、重ねると用量を超えます。どちらか一方に絞ってください。
どちらもNSAIDsで生理痛の仕組みには噛み合います。イブA錠には鎮静成分が加えられている点、ロキソニンSは眠くなる成分を含まない点が違いです。
効かないわけではありませんが、炎症を抑える力がほとんどないため物足りなく感じることがあります。胃の事情などでNSAIDsを避けたい方には適した選択肢です。
痛み始めに飲むほうが効きやすいとされています。ただし用法・用量と服用間隔は必ず守り、予防的に毎日飲むような使い方はしないでください。
まとめ
生理痛はプロスタグランジンによる子宮の収縮で起こるため、その産生を抑えるイブA錠(イブプロフェン)が仕組みの上で噛み合います。一方カロナールA(アセトアミノフェン)は胃にやさしく眠くならない代わりに、抗炎症の力はほとんどありません。胃が弱い方、眠くなりたくない方、NSAIDsを避けたい方はカロナールAが選択肢になります。
本記事は市販薬の成分と特徴をもとにした一般的な情報です。症状の感じ方や適する薬には個人差があります。持病のある方、ほかの薬を使用中の方、妊娠中・授乳中の方は、薬剤師・登録販売者にご相談ください。