病院で補中益気湯を出してもらったことがあり、市販でも買いたい。あるいは疲れやすさが気になって、市販の補中益気湯を試してみたい。そんな方に向けて、市販で買えるもの、医療用との違い、選び方を添付文書から整理します。
補中益気湯はツムラ・クラシエなど多くの会社から第2類医薬品として出ています。市販品の多くは「1/2量」の表示で、ツムラの場合は医療用の1日7.5gに対して市販は1日3.75gです。効能は、市販では「体力虚弱で、元気がなく、胃腸の働きが衰えて、疲れやすいもの」の虚弱体質・疲労倦怠・感冒などと書かれています。
- 補中益気湯は市販で買える(第2類医薬品)
- 市販のツムラ・クラシエはどちらも「1/2量」
- ツムラは顆粒・1日2回、クラシエ錠は1日3回
- 「満量」と表示した市販品もある
- 1か月で見極め、合わなければやめて相談
医療用と市販品の違い
| 医療用(ツムラ) | 市販(ツムラ漢方) | 市販(クラシエ錠) | |
|---|---|---|---|
| 1日量 | 7.5g | 3.75g(2包) | 12錠 |
| 量の表示 | — | 1/2量 | 1/2量 |
| 飲む回数 | 2〜3回に分けて | 1日2回・食前 | 1日3回・食前又は食間 |
| 入手 | 医師の処方 | 通販・薬局 | 通販・薬局 |
※ 各添付文書より。市販品は15才以上の量です。
効能の書き方も違います。医療用は「消化機能が衰え、四肢倦怠感著しい虚弱体質者」の夏やせ・病後の体力増強・食欲不振・胃下垂・感冒・多汗症などと幅広く書かれています。市販品は虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、ねあせ、感冒です。
医療用の添付文書には、甘草(カンゾウ)を含むため血圧などに注意すること、ほかの漢方と併用するときは生薬の重複に注意することも書かれています。市販品を飲むときも、ほかの漢方やかぜ薬と重ねる場合は薬剤師・登録販売者に相談してください。
「1/2量」と「満量」とは
市販の漢方には「1/2量」「満量」といった表示があります。これは基準で定められた生薬の量に対して、どれだけの量で作られているかを示すものです。補中益気湯でも、満量と表示した市販品が販売されています。
量が多いほうがいい、というものではありません。どの製品も、その製品の用法・用量を守ることが前提です。1/2量の製品を自己判断で倍にして飲むのは避けてください。
補中益気湯が合うのはどんな人?
市販品の効能の前提は「体力虚弱で、元気がなく、胃腸の働きが衰えて、疲れやすいもの」です。次のような悩みが重なる人が対象になります。
- 疲れやすく、だるさが抜けない
- 食欲がない、胃腸が弱いほうだ
- 寝汗をかきやすい
- 病気や手術のあとで体力が落ちている
- かぜをひきやすいと感じている
病後の体力低下に加えて、手足の冷えや貧血も気になる人は十全大補湯も候補です。違いは免疫力を上げる漢方は市販にある?で比べています。
錠剤と顆粒、どちらを選ぶ?
1日2回・食前で、1回1包です。回数が少ないぶん、続けやすいタイプです。
1回4錠を1日3回、食前または食間(食後2〜3時間)に飲みます。
- 医師の治療を受けている、妊娠している、薬でアレルギーを起こしたことがある人は、飲む前に相談する
- 発疹・発赤、かゆみが出たら中止して相談する
- まれに、階段で息切れする・空せき・発熱(間質性肺炎)や、黄疸・褐色尿・全身のだるさ(肝機能障害)があらわれることがある。その場合はすぐに受診する
- 1ヵ月位飲んでも変わらなければ中止して相談する
通販でまとめて買う前に
漢方は続けて飲んで様子をみる薬なので、通販のセールなどでまとめて用意したくなるかもしれません。ただし体質に合うかどうかは飲んでみないと分かりません。添付文書でも「1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止」とされています。
| 製品 | 1日量 | 1か月(30日)分の目安 |
|---|---|---|
| ツムラ漢方補中益気湯エキス顆粒 | 2包(1日2回) | 60包 |
| 補中益気湯エキス錠クラシエ | 12錠(1日3回) | 360錠 |
※ 15才以上の量です。箱の包数・錠数をこの1日量で割ると、何日分かが分かります。
- まずは1か月分で体質に合うかを確かめる
- 合うと分かってから、大きい箱やまとめ買いにする
- 1日量で割って「1日あたりいくらか」で比べる
- ほかの漢方やかぜ薬を飲んでいる人は、買う前に薬剤師・登録販売者に相談する
よくある質問
買えます。ツムラ、クラシエなど多くの会社から第2類医薬品として販売されています。ドラッグストアのほか、通販でも購入できます。
同じ処方ですが、量と効能の書き方が違います。たとえばツムラの医療用は1日7.5gですが、市販のツムラ漢方補中益気湯エキス顆粒は「1/2量」と表示されており、1日3.75gです。
どちらも1/2量で、効能は同じです。違いは剤形と回数で、ツムラは顆粒で1日2回・食前、クラシエの錠剤は1日3回・食前または食間です。飲み続けやすいほうを選んでください。
市販薬は定められた用法・用量を守って使ってください。自己判断で量を増やすのは避けます。量の調整が必要な場合は医療機関に相談してください。
添付文書では、1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止して相談することとされています。かぜ(感冒)に使う場合は5〜6日間が目安です。
まとめ
- 補中益気湯は市販で買える(第2類医薬品)
- 市販のツムラ・クラシエはどちらも1/2量。ツムラの医療用は1日7.5g、市販は3.75g
- ツムラは顆粒・1日2回、クラシエ錠は1日3回
- 量を自己判断で増やさない
- 1か月で見極め、合わなければやめて相談
どのくらい続けるかは漢方はいつまで飲む?、冷えが中心の人は冷え性の漢方の選び方もご覧ください。
出典:各製品の添付文書(KEGG MEDICUS 一般用医薬品情報 2026年9月16日版)、ツムラ補中益気湯エキス顆粒(医療用)添付文書
本記事は市販薬の成分と特徴をもとにした一般的な情報です。症状の感じ方や適する薬には個人差があります。持病のある方、ほかの薬を使用中の方、妊娠中・授乳中の方は、薬剤師・登録販売者にご相談ください。