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ロキソニンSを薬剤師が解説

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痛みや熱に「速く効く」市販薬として定着しているのがロキソニンSです。病院で処方される痛み止めと同じ成分「ロキソプロフェン」を配合した第1類医薬品で、眠くなる成分を含みません。

炎症を抑える働きもあり、つらい痛みにはよく効きます。一方で副作用があるため、飲めない人・注意が必要な人がはっきりしています。

このページのポイント
  • 第1類医薬品。有効成分はロキソプロフェンナトリウム水和物
  • 独自のプロドラッグ製剤で、胃を通る時点では刺激の少ない状態
  • 眠くなる成分・カフェインを含まない
  • 1回1錠・直径約9mmの小型錠
  • 胃腸が弱い方、高齢の方、長期連用したい方には向かない
  • 出産予定日12週以内の妊婦は服用不可
ロキソニンSのパッケージ

※パッケージデザインは変更になる場合があります

ロキソニンSの基本情報

分類 第1類医薬品(解熱鎮痛薬)
有効成分
(1錠中)
ロキソプロフェンナトリウム水和物 68.1mg(無水物として60mg)
添加物 ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸Mg、乳糖水和物、三二酸化鉄
用法・用量 成人(15歳以上)1回1錠、1日2回まで(症状が再発した場合は3回目を服用可・4時間以上あける)
眠くなる成分 含まれていません

※価格・在庫は販売店により異なります。上記リンクからの購入で当サイトに報酬が発生する場合があります(広告ポリシー

成分解説:ロキソプロフェンとは?

ロキソニンSの有効成分は「ロキソプロフェンナトリウム水和物」です。私たちの体で痛みや熱を引き起こす原因物質の一つに「プロスタグランジン」があります。

ロキソプロフェンは体内に吸収されると素早く血中に移行し、この痛み物質が作られるのを元からブロック(阻害)します。ただしプロスタグランジンは胃の粘膜や腎臓の血流にも関わるため、副作用に注意が必要です。

痛みを早く抑えたい方に向く一方、胃が弱い方や特定の持病がある方にはおすすめできません。

項目 ロキソニンS(NSAIDs) カロナール等(アセトアミノフェン)
鎮痛効果 比較的強い 穏やか
炎症を抑える あり(腫れも引く) ほとんどなし
胃への負担 あり(注意が必要) 少ない(空腹時も飲みやすい)
効く速さ 速い 速い

※カロナールは医療用医薬品の名称ですが、市販のアセトアミノフェン製剤(タイレノールAなど)も同様の特徴です。

ロキソニンSならではの特徴

胃への負担に配慮した「プロドラッグ製剤」

一般的な痛み止め(NSAIDs)は胃の粘膜を荒らしやすいという欠点があります。ロキソニンSは胃を通過する時点では刺激の少ない状態(未変化体)を保ち、体に吸収された後に効き目のある状態(活性型)に変化します。※ただしロキソプロフェン自体に胃の保護機能を低下させる作用があるため、胃の弱い方にはアセトアミノフェンが向きます。

飲みやすい小型錠

直径約9mmの小型錠で喉に引っかかりにくく、1回1錠で済むため外出先でも服用しやすい設計です。

眠くなる成分を含まない

鎮静成分(催眠作用のある成分)が入っていないため眠くなりません。仕事中や運転前でも服用しやすいノンカフェイン処方です。

データで見る有効性と安全性

以下は医療用「ロキソニン」の承認申請時に提出された臨床データです(市販薬ロキソニンSは医療用と同成分・同量配合)。

速効性(抜歯後疼痛)

服用後の鎮痛効果発現率は15分以内で41.2%、30分以内で81.2%(対象:抜歯後疼痛患者85例/医療用ロキソニン60mg単回投与)。

高い有効率

抜歯後の痛みに対する改善効果は「著効+有効+やや有効」で98.8%(出典:ロキソニンS 承認申請時添付データ)。

おすすめな人
  • とにかく早く痛みを止めたい方
  • 仕事中や運転をする予定がある方
  • 1回1錠で飲みやすい薬が良い方
お勧めしない人・注意が必要な人
  • 胃腸が弱く、薬で胃が荒れやすい方
  • 高齢の方
  • 長期連用を考えている方(3〜5日以上)
  • 高血圧、腎臓・心臓などで内科治療を受けている方(相性の悪い薬があります)

服用できない人

次の方は服用しないでください

同系統の効果をもつ薬を服用している方/15歳未満のお子さま/出産予定日12週以内の妊婦さん/過去にこの薬でアレルギーを起こしたことがある方/胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病、心臓病のある方/薬剤性の喘息(アスピリン喘息)の病歴がある方/医師から赤血球数や血小板数が少ないなど血液の異常を指摘されている方

妊娠中・授乳中の安全性について

妊婦さん

出産予定日12週以内の方は服用できません。妊娠後期の服用は胎児の動脈管収縮(心臓の血管の異常)や羊水過少など深刻なリスクがあるため禁忌とされています。それ以外の妊娠期間(初期〜中期)でも自己判断での服用は避け、必ず医師または薬剤師にご相談ください。可能な限りアセトアミノフェンなど安全性の高い薬が推奨されます。

授乳婦さん

医療用ロキソニンの添付文書では「服用しないか、服用する場合は授乳を避けること」とされています(動物実験で乳汁中への移行が報告されているため)。実際の医療現場では医師の判断で授乳中に処方されることもあります(国立成育医療研究センター「授乳と薬」)。市販薬を使う場合は自己判断せず薬剤師にご相談ください。

正しい飲み方と注意点

空腹時はできるだけ避ける

ロキソニンSは胃を荒らすことがあります。食事がとれないときは、コップ1杯の水やクッキー1枚など少しお腹に入れてから飲むと胃トラブルのリスクを減らせます。

してはいけないこと

他の解熱鎮痛薬・かぜ薬・鎮静薬との併用は避けてください。服用前後は飲酒しないでください。長期連用しないでください。

薬の飲み過ぎによる頭痛に注意

頭痛薬を月に15日以上飲む状態が3か月以上続く場合、薬が原因で頭痛が起きている可能性があります(薬剤の使用過多による頭痛)。頭痛の回数が増えた、効き目が悪くなった、薬が切れると不安になるといった場合は、市販薬の使用を控えて頭痛外来や脳神経外科の受診をおすすめします。

知っておくべき副作用

服用後に次の症状が出た場合は直ちに服用を中止し、医師・薬剤師にご相談ください。

消化器

胃痛、腹痛、吐き気、食欲不振、胸やけ、口内炎

皮膚

発疹・発赤、かゆみ

その他

むくみ、動悸、めまい、眠気、しびれ

よくある質問

Q. ロキソニンSは1日に何回まで飲めますか?

A. 1回1錠を1日2回までが原則です。症状が再発した場合は3回目を服用できますが、服用間隔は4時間以上あけてください。

Q. 空腹時に飲んでもいいですか?

A. 胃を荒らすことがあるため空腹時はできるだけ避けてください。食事がとれないときは水やクッキーなどを少し口にしてから服用すると負担を減らせます。

Q. カロナール(アセトアミノフェン)とどちらを選べばいいですか?

A. 痛みや腫れが強いときはロキソニンS、胃が弱い方や高齢の方、妊娠中の方はアセトアミノフェンが向きます。

Q. 服用すると眠くなりますか?

A. 鎮静成分を含まないため眠くなりません。仕事中や運転前でも服用しやすい処方です。

まとめ

ロキソニンSは、医療用と同じロキソプロフェンを配合した第1類医薬品で、痛みや熱に速く効き、炎症も抑えるのが特長です。眠くなる成分を含まないため日中でも使いやすい一方、胃腸が弱い方、高齢の方、持病のある方、出産予定日12週以内の妊婦は避ける必要があります。3〜5日以上続けて飲むような使い方はせず、痛みが続く場合は受診してください。

出典・参考情報:第一三共ヘルスケアPMDA 添付文書国立成育医療研究センター 授乳と薬日本頭痛学会
薬剤師監修 / 本ページは情報提供であり診断ではありません。使用前に添付文書を確認し、持病・服用中の薬がある方は薬剤師にご相談ください。免責事項

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